気象病と秋の風

気象病と秋の風

猫のマヤー「にゃ~、今日もいい天気だけど、なんだか頭が重いわ…」

岡田整体院の庭先で、黒猫のマヤーが縁側に寝そべりながらため息をつきました。

なんじぃ「どうしたの、マヤーさん?具合が悪いの?なんなん♪」

庭の隅でオクラの様子を見ていたなんじぃが、心配そうに駆け寄ってきました。

マヤー「ここ数日、頭痛が続いているの。天気がいいのに変なのよね…」

院長「それは気象病の症状かもしれませんね」

作務衣姿の岡田院長が、診療室から顔を出しました。

マヤー「気象病?なんなん♪ それって何?」

院長「気圧の変化で起こる体調不良のことです。台風が近づいているでしょう?実は、天気が良くても気圧が変化していることがあるんです。特に敏感な方は、その変化を身体で感じ取ってしまうんですよ」

マヤー「にゃ~、そうなの?私、天気予報より正確かもしれないわね」

院長は優しく笑いながら、マヤーの首回りを触診しました。

院長「マヤーさん、首と肩に強い緊張がありますね。気象病による頭痛は、この辺りが凝っていると症状が悪化しやすいんです」

なんじぃ「なんなん♪ それじゃあ、マッサージすれば良くなるの?」

院長「そうですね。でも、根本的な改善には姿勢を整えることも大切です。猫は元々柔軟な体を持っていますから、その特徴を活かして…」

院長がマヤーにストレッチの方法を教えていると、突然、ネズミのエンチュが現れました。

エンチュ「よぉ!マヤーのバーさん、調子どう?めっちゃ悩んでる顔してるけど!」

マヤー「もう、エンチュったら!私のことをバーさん呼ばわりして!にゃ~」

エンチュ「だってさ、最近のマヤーさん、まるで晴れバーメーター(晴雨計)みたいじゃん!ラップにしちゃおうかな!」

マヤー「まったく、調子に乗って…でも、ちょっと面白いわね」

マヤーの表情が少し和らぎました。

なんじぃ「なんなん♪ エンチュさんのおかげで、マヤーさんの表情が明るくなったね!」

「そうですね。時には笑うことも、良い薬になります」と院長。

マヤー「にゃ~、確かに少し楽になったわ。でも、11月3日の尚巴志マラソンが心配ね。シンザトビラの坂道は、雨が降ったら大変だわ」

なんじぃ「大丈夫!私が三線で応援するよ!なんなん♪」

なんじぃが三線を手に取り、即興で尚巴志マラソンの応援ソングを奏で始めました。マヤーとエンチュも思わず口ずさみ、気がつけば頭痛のことは忘れていたようです。

院長は、この光景を見ながら静かに微笑んでいました。志喜屋の空には、まだ青い空が広がっています。台風は近づいているものの、今日という日を大切に過ごしたいものです。

マヤー「にゃ~、でも院長、また頭痛が出たら診てもらってもいいかしら?」

院長「もちろんです。いつでも来てくださいね」

南城市の穏やかな秋の一日は、そんな優しい会話と笑顔の中で、静かに過ぎていきました。